2019/11/01
焼き菓子とケーキってどう違うの? 焼き菓子の定義と代表的な焼き菓子
焼き菓子と聞いて思い浮かぶ製菓は何でしょうか? クッキーやビスケット、どら焼きにタルトなど、その種類はさまざまです。しかし焼いていれば全て焼き菓子と総称するかというとそうでもなかったりします。生クリームやフルーツをふんだんに使った一部のケーキなどは焼き菓子とは呼びません。焼き菓子の種類や定義を知り、焼き菓子の理解を深めてもらえればと思います。
1.焼き菓子とは
焼き菓子とは基本的に焼いて作ったお菓子のことです。洋菓子でいいますと、クッキーやマドレーヌ、和菓子ならどら焼きや煎餅などが焼き菓子に該当します。焼き菓子とケーキの違いは日持ちする期間にあり、生菓子でない焼き菓子は味が落ちにくいため、手土産などにも広く利用されています。
1-1.洋菓子と和菓子
焼き菓子にはたくさんの種類がありますが、まず大きく分けると和菓子と洋菓子に分類されます。その違いは発祥地の違いで、和菓子は日本が起源の伝統製法で作られるお菓子を指し、洋菓子は主に西洋が起源になっているお菓子のことを指します。
1-2.焼き菓子の種類
製菓の段階で火を通していれば全て「焼き菓子」と総称するわけではありません。出来上がりの段階でどのくらい水分を含んでいるかにより名称が変わるのです。水分量が多い順に「生菓子」「半生菓子」「干菓子」と呼ぶことがあります。
生菓子は水分を30%以上含んでいる菓子を指し、スポンジケーキやシュークリームなどが該当します。水分量が多いためみずみずしくふわふわした質感になり、口どけのいい食感が特徴的です。またこれらは果物を乗せたり生クリームを塗ることが多く、一般的に日持ちがしないので火を通していても焼き菓子とは別に分類されたりもします。
2.焼き菓子の特徴
生菓子と焼き菓子の一番の違いは水分量です。出来上がりの水分量の少ない焼き菓子はその保存方法や保存期間に大きな違いがあります。
2-1.常温で販売できる
焼き菓子の大きな特徴の一つとして傷みにくいことがあげられます。特に生菓子の生地になるスポンジやシュー生地は水分量を多く残すため鮮度も落ちやすく、日持ちしないのですが、クッキーやサブレなどは生地の水分をほとんど飛ばすほどに焼き上げるため、常温保存でも長くおいしい状態を保つことができ、カリカリサクサクした食感になります。
2-2.日持ち期間が長い
水分量が少ない焼き菓子は一般的に日持ちがしやすいです。ケーキやシュークリームなどは購入した当日中に食べきることを推奨されますが、クッキーなどは少なくとも1ヶ月以上はおいしい状態を保つことができます。
3.人気の焼き菓子10選
さて水分量の少なさが焼き菓子と特徴ということが理解できたところで最後に焼き菓子の中でも特に人気の高いものを10種類紹介します。
3-1.マカロン
女性に大人気の焼き菓子の一つです。起源はフランス北東部に位置するロレーヌ地方の伝統菓子で、メレンゲとアーモンドを混ぜ合わせた素朴なお菓子だったのですが、パリの菓子職人が今のマカロンのようなカラフルでバラエティに富んだものに作り変えたといわれています。見た目の華やかさが特徴的な菓子です。※大牟田市の洋菓子店「Patisserie plantes(パティスリープランツ)」でも取り扱っております。
3-2.タルト
タルトの起源はヨーロッパのコートダジュール地方の伝統焼き菓子です。現在ではさまざまな手法で作られるようになり多様化が進みましたが、メレンゲをたっぷり使ってこんがりと外側を焼き上げる手法がタルトの起源といわれています。※大牟田市の洋菓子店「Patisserie plantes(パティスリープランツ)」でも取り扱っております。
3-3.ビスコッティ
トスカーナ地方発祥の焼き菓子でビスケットやクッキーの起源にもなっている伝統焼き菓子です。バターを使わずに2度焼きでしっかり固く仕上げます。イタリアで古くから親しまれている製菓でワインやエスプレッソに浸して柔らかくして食べるのが地元民の食べ方です。※当店では取り扱いしておりません。
3-4.マドレーヌ
貝殻の形をしたヨーロッパ発祥の代表的な焼き菓子です。名前の由来は作ったメイドの名前にちなんでいるそうで、マドレーヌというメイドが最初に作ったからだそうです。※大牟田市の洋菓子店「Patisserie plantes(パティスリープランツ)」でも取り扱っております。
3-5.ミンスパイ
イギリスの伝統的なクリスマスに出される菓子の一つで12~1月の間の12日間で食べるのが習わしだとか。元々はゆりかごをモチーフにしたパイ生地にイエスキリストを模した小さな像をいれて焼き上げていたそうで、宗教が発祥の歴史ある焼き菓子でもあります。
※当店では取り扱いしておりません。
3-6.スコーン
粗挽きの大麦粉を練って焼いた「バノック」というお菓子が起源とされ、それをより食べやすく作りやすく改良したものが現在のスコーンだといわれています。甘さ控えめで作るのでジャムやサワークリームをつけて紅茶と一緒に食べるのが一般的です。※大牟田市の洋菓子店「Patisserie plantes(パティスリープランツ)」でも取り扱っております。
3-7.ショコラーデ
ドイツでクリスマスに好んで食べられる焼き菓子でドライフルーツやナッツがぎっしりと詰まったチョコレート生地に砂糖でコーティングしています。常温保存で一ヶ月以上は日持ちするのでスライスして少しずつ食べながら熟成していく味の変化を楽しめます。
※当店では取り扱いしておりません。
3-8.ブッタークーヘン
発酵させたパン生地にアーモンドやナッツ類のペーストを敷き詰めます。強力粉とイーストを使うため食べ応えは抜群です。
※当店では取り扱いしておりません。
3-9.カステラ
日本の伝統菓子と思われていますが、起源は室町時代にポルトガルから伝えられた南蛮菓子です。水飴とはちみつでコーティングした表面の甘さが特徴的な日本を代表する和菓子の一つです。※当店では取り扱いしておりません。
3-10.どら焼き
名前の由来は形が銅鑼に似ているからという説が有力で、その起源は江戸時代だといわれています。今では改良がなされておいしい和菓子の代表格ですが、江戸時代のどら焼きは一枚の薄皮にあんこを乗せて四角く包んだだけのものだったそうです。現在でいう八つ橋のような形でしょうか。それはそれでおいしそうです。※当店では取り扱いしておりません。
4.まとめ
焼き菓子と生菓子の違いはその水分量です。水分量の少ない焼き菓子は保存がしやすく日持ちしやすいのが特徴です。
福岡県大牟田市の洋菓子店「Patisserie plantes(パティスリープランツ)」では、タルトやマドレーヌ、クッキーなどの定番の焼き菓子を数多く取り扱っています。焼きたての焼き菓子を、より多くの方に味わってもらいたいと日々励んでおります。どうぞお気軽にお立ち寄りください。